研究室を訪ねて/学会受賞

【受賞】「2008年度 人工知能学会 研究会優秀賞」小林哲則教授、藤江真也さん、松山洋一さん(博士2年)、谷山輝さん(修士2年)〔情報理工学科〕

2008年度 人工知能学会 研究会優秀賞とは
 人工知能学会はその広範な学術分野からいくつかの研究会に分かれ、年度ごとに各研究会において顕著な論文発表に対しそれぞれ一件ずつ顕彰する制度があります。今回は「言語・音声理解と対話処理研究会(SIG-SLUD)」(2008年7月於 はこだて未来大学)にて発表した「人-人コミュニケーション活性化支援ロボットの開発」(松山洋一、谷山輝、藤江真也、小林哲則)に対する表彰となります。


受賞理由
 人工知能学会による授賞理由:
「本発表ではコミュニケーションロボットの介護福祉応用として、介護福祉施設において介護士と高齢者とがゲームを通じてコミュニケーションを行うという場面を設定し、ロボットが人と人の間のコミュニケーションを媒介することによってコミュニケーションの場面を活性化することを目標とした対話処理技術の研究を行っている。技術的には音声・画像処理、ロボット制御と対話制御とを統合して場面にふさわしいロボット行動を生成するという困難な課題に挑戦している点で高く評価できる。また、実際に介護福祉施設にロボットを持ち込み、ロボットの媒介コミュニケーションの効果や特徴を実場面で確認しながら研究を進めており、現実的応用を見据えたコミュニケーションロボット技術の開発を進めている点でも評価できる。このような理由から、本論文は授賞に値する。」


 以上のように、今回の発表では、
 1)複数人の存在するコミュニケーションの場という複雑な環境下において、ロボットがそのコミュニケーションに参加し活性化するという、人工知能研究上困難の伴う対象を目標と定め、システムを設計し動作させたこと
 2)ロボットの応用分野として高齢者支援を想定し、実際に現場で実験を行ってきたこと
を特に評価していただけたと思います。
 
受賞して
 本研究に関するはじめての人工知能学会での発表で、このように高く評価していただいたことは大変光栄なことだと感じています。何よりもまず、これからのコミュニケーションロボットの存在意義から問い直し、高齢者施設での事前のフィールド観察等を経て得たコンセプト「人と人のコミュニケーションの活性化支援」自体を評価していただけたことを喜ばしく思っています。しかし、現在のシステムはある程度成功したとはいえ、まだ限定された環境下のみでしか動作することはできません。今後さらに精度と汎用性を高め、私たちと共に暮らし人同士のコミュニケーションを響き合わせることができるようなロボットの実現を目指して研究・開発に取り組んでゆきたいと思っています。
 また、本研究は東京都小平市のデイケア施設「ケアタウン小平」の多大なるご協力をいただきました。この場を借りて感謝いたします。
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